2020年2月は、中国・武漢に端を発した新型コロナウイルスの影響により、米国株式市場は大幅な調整局面をむかえました。
2008年10月のリーマンショックから11年が経過しましたが、その間に世界経済を揺るがすような本当の意味での危機と呼ばれる出来事はありませんでした。
今後の動向次第ではありますが、リーマンショック以来の最大の世界経済危機と呼ばれることになるであろう「新型コロナショック」について、2月末時点での状況を記録しておきたいと思います。
WHOが「国際的な緊急事態」を宣言するなかではありますが、史上最高値を更新し続けてきた米国株式市場への投資機会を狙っていた人たちには久々の買い場となるかもしれません。
まだ証券口座を持っていない人は、投資機会を逃さないよう口座開設しておくことをオススメします。
Contents
新型コロナウイルス感染拡大の発端とこれまでの経緯(2020年2月29日時点)
2019年12月31日 中国・武漢で原因不明の肺炎が確認される
中国・武漢で原因不明の肺炎の集団感染、中国が世界保健機関(WHO)に報告
2020年1月7日 肺炎の原因が新型コロナウイルスであることが判明
武漢の肺炎患者から、新型コロナウイルスが検出される
1月23日 武漢封鎖
武漢市は新型コロナウイルスの市外への伝搬を阻止するため、武漢を封鎖
1月28日 日本人の感染者を初確認
日本人の初の感染者を確認、武漢から来た中国人を乗せたツアーバスの運転手(60代男性)
1月30日 WHOが緊急事態宣言
WHOが「国際的な緊急事態」を宣言、中国の感染者数が1万人を超える
2月11日 新型コロナウイルスによる疾患を「COVID-19」と命名
WHOが新型コロナウイルスによる肺炎などの疾患を「COVID-19(コービッド・ナインティーン)」と命名
2月26日 イタリアで集団感染が発生
イタリア北部で400人以上が感染、少なくとも12人が死亡
2月27日 イランでの死者が26人を超える
2月28日 WHOが新型コロナウィルスの危険性の評価を「非常に高い」に引き上げ
新型コロナウイルスが世界規模で大流行する危険度を、最高レベルの「非常に高い」に引き上げ
新型コロナウィルスの世界感染状況(2020年2月29日時点)
ジョンズ・ホプキンス大学が、新型コロナウイルス「COVID-19」の全世界における感染状況を調査・報告しているサイトがあります。
サイト:Coronavirus COVID-19 Global Cases by Johns Hopkins CSSE
下記が2020年2月29日時点の全世界における感染者数などの状況です。
世界各国の Total Confirmed(感染者数)、Total Deaths(死者数)、 Total Recovered(回復者数)などが日々更新されています。
2 月 29 日19時現在の感染者数は、①中国 79,251人、②韓国 3,150人、③イタリア 889人、④その他 705人、⑤イラン 388人、⑥日本 234 人、⑦シンガポール 96人、⑧香港 94人、⑨アメリカ 64人、⑩フランス 57人、となっています。
米国株式市場への波及
当初は「中国・武漢で発生した肺炎」という認識に過ぎず、自分自身も含めて他人事でした。
それが 1 月末から日本や韓国などにも波及しはじめ、その後イタリアや欧米でも感染が拡大、2月下旬にイタリア北部で感染が一気に広がったことで「パンデミック(世界的大流行)」の危険性が認識されました。
これにより米国株式市場は急激な調整局面に突入、2月24日から2月28日にかけてS&P 500は▲11%超の下落となりました。
新型コロナショックと過去の危機との比較
株式市場の恐怖指数と呼ばれる「VIX指数」で過去の危機と比較しておきます。
VIX指数
VIX指数は、Volatility Indexの略で、シカゴオプション取引所がS&P500指数のオプション取引の値動きをもとに算出している指数です。数値が高いほど、投資家が先行きに対して不安を感じているとされています。
このVIX指数が2月28日に一時 49.48まで上昇、これはリーマンショックの時の89.53(過去最高値)に次いで高い水準です。
リーマンショック以降の主な高値:
2008年10月24日 リーマンショック 89.53(過去最高値)
2010年5月21日 ギリシャショック 48.20
2011年8月9日 S&Pの米国債格下げ 47.56
2011年10月4日 ギリシャ通貨危機 46.88
2015年8月24日 チャイナショック 53.29
2018年2月6日 米国の長期金利上昇に端を発した株価調整 50.30
2020年2月28日 新型コロナショック 49.48(2/29時点までの暫定値)
米国株式市場 S&P500指数
S&P500指数は、Standard & Poor’s社が算出するアメリカの代表的な株価指数です。ニューヨーク証券取引所、NYSE、NASDAQに上場している銘柄のうち米国を代表する500銘柄の株価を基に算出される、時価総額加重平均型の株価指数です。
2008年以降のS&P500指数の推移は次のとおりです。
米国株式市場 S&P 500指数の動き:
2月19日に史上最高値となる 3,386(終値)を記録
2月28日にVIX指数が直近最高値となる49.48まで上昇、S&P 500指数は 2,954(終値)(一時 2,855まで下落)
2/19 3,386 → 2/28 2,954 で ▲12.8%の下落
VIX指数とS&P500指数の相関
VIX指数の動きにS&P500指数を重ねたものが下記になります。
VIX指数が今回のような水準まで高まると株価が調整(下落)しているのがわかりますが、必ずしもVIX指数の高さと米国株式市場の下落率の大きさが一致しているわけではありません。
まとめ:米国株投資をはじめるには絶好のタイミング
個人的には、武漢市の封鎖からはじまるその後の状況を見ていて、史上最多高値を更新し続ける米国株式市場に違和感を感じていましたが、世界規模での感染拡大が懸念される事態になり、米国株式市場は史上最高値から一転して大幅な調整局面を迎えました。
株価下落によって含み益は200万円ほど吹っ飛びましたが、配当金はこれまでと変わらず毎月安定した不労所得をもたらしてくれます。
まずは月10万円の配当金収入を目指して、これからもコツコツと米国高配当株投資を継続していきたいと思います。